2015年1月14日水曜日

CESに見る家電IoTとスマートホーム

今回のCESで目立ったものが、いわゆるIoTの範疇に入る様々なネット対応機器でした。今回はののうち、家電系を取り上げてみます。

家電系にも、いわゆる白物系とテレビなどAV系、情報家電など様々な分野があります。しかし、自動車のインフォテインメント同様に、情報系とAV系は次第に統合が進んでいます。そして、それらを結びつけているのがネットワークだったりします。

情報・AV系の今回の目玉のひとつが4Kテレビでした。各社とも大型で非常に薄いLEDバックライト型のテレビを多数展示しています。

これはソニーの4Kテレビですが、ここまで薄くなるか・・・という感じです。他社も負けておらず、たとえば、サムスンの今回の目玉である曲面4Kテレビはこんな感じ。

シャープも負けじとこんな感じで、各社とも薄さを競っている感がありました。

さて、4Kテレビは画面の綺麗さと薄さが強調されていますが、実は、機能面ではすべて、いわゆるスマートテレビで、インターネットと切り離すことができません。また、実際、テレビというよりもコンピュータに近く、様々なアプリをその上で動かすこともできます。このため、搭載されるOSも従来の独自の専用OSから、汎用的なAndroidやWindows Embeddedのようなものを採用するメーカーが増えています。これは自然な流れと言えますが、一方で、こちらも、スマホやタブレット、そしてPC同様に、様々なセキュリティ上のリスクも増加しています。今後、そうした面では業界に閉じない議論や検証が必要になるでしょう。実際、自動車でもそうですが、米国の業界は会社や業界の壁を越えて、こうした脅威情報を同業社やIT企業等と共有しようという動きを始めているようです。日本国内でも、こうした動きは今後不可欠になってくるでしょう。

白物系は、たとえば、キッチン用製品などがレシピ情報検索機能などの付加機能を持ったり、冷蔵庫の内容管理といった機能をもったりしはじめているのと、照明、エアコンその他の電機製品の管理やリモコンといった機能の実装が進んでいます。いずれも、サーバを介してスマホなどからコントロールや監視ができるものがほとんどです。




これらに加えて家の鍵やブラインド、車庫のシャッターなど、様々なものをスマホからリモコンできるようなしくみが提供されます。


いわゆるホームサーバもしくはHEMSというシステムでこれらの家電や機器を集中管理し、スマホなどから遠隔監視、操作できるようにしようというコンセプトは楽しいのですが、やはり気になるのはセキュリティです。とりわけスマホはマルウエア感染などのリスクがあり、そのような事態に陥ったときに、そこから機器が悪用されることがないようなデザインが必須になるでしょう。また、メーカーなどが提供するサービスを介してこれらを接続する場合は、サービス停止に伴って起きうる事態や、サービスの侵害、情報流出などによるインパクトも充分に検討されなくてはいけません。こちらも、各社、業界単独では無く、横断的な検討、情報共有の枠組みが必要です。

さて、次回はもうひとつの目玉であるウエアラブル端末を見てみます。

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