2012年8月31日金曜日

独立・開業にあたってのご挨拶

2012年9月より情報セキュリティコンサルタントとして独立することになりました。アルテア・セキュリティ・コンサルティングは、個人事業としての商号として、横浜地方法務局に登録しています。

アルテア(Altair)は、七夕でおなじみの「牽牛星」、わし座の一等星アルタイルのことです。同年代の人は同じ名前の「マイコン」を思い出すかもしれませんが、そのせいか、この名前は私にとっては、なんとなく親しみのある名前なのです。

狭いケージを飛び出して、大空に羽ばたき、世界を俯瞰できる鷲のようになりたい、という願いもあり、事業の名称としてこれを使うことにしました。

情報セキュリティは、いまやすべての人や組織にとって不可欠な要素になっています。しかし、それは必ずしも、正しい形で根付いているとは言えません。とりわけ、マネジメントと技術の乖離や、マネジメントサイクルの形骸化など、多くの課題を抱えているように思います。現在のような不況下では、どうしてもビジネス効率が優先されます。また、インシデントの原因となるような事態も増加します。そのような中で、ビジネスとセキュリティのバランスをきちんと考えていくことが強く求められます。

また、情報セキュリティ人材の不足と高度人材の育成というかけ声が、最近では多く聞かれます。しかし、こうした「高度な人材」もさることながら、セキュリティの底辺(ベースライン)を支えるためには、一般のITエンジニアが、もっとセキュリティの基本を理解していくことが必要だと考えます。そうでなければ、本来、そうした人たちが守るべきレベルの問題まで、「専門家」に頼らざるを得なくなり、それこそ、専門家が何人いても足りなくなってしまいます。

技術の世界も日進月歩です。新しい環境や技術は新しい脅威を生むと同時に、新しい守り方も生み出します。しかし、残念ながら、このところ技術では脅威が先行しがちです。後手に回るのは守る側の宿命ではありますが、少しでも先手に近づいてタイムラグをなくしていくことが必要です。

このような環境の中で、何か役立てることをしたい。それが私が独立するにあたっての、最大のモティベーションなのです。一人で出来ることは限られますが、鋭意、頑張る所存ですので、よろしくお願いします。

アルテア・セキュリティ・コンサルティング 代表  二木真明